研究課題/領域番号 |
19530451
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研究機関 | 京都府立大学 |
研究代表者 |
野田 浩資 京都府立大学, 福祉社会学部, 准教授 (60250255)
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研究分担者 |
塚本 利幸 福井県立大学, 看護福祉学部, 准教授 (40315841)
霜浦 森平 千葉大学, 園芸学研究科, 助教 (40372354)
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キーワード | 環境社会学 / 水環境 / 住民参加 / NPO / ガバナンス |
研究概要 |
ローカル・ガバナンスの連携の中心を担うことが期待される地域環境NPOの活動について滋賀県守山市のNPO法人「びわこ豊穣の郷」を対象として実態調査と理論的研究を進めた。 1.NPO会員アンケート調査・・・・・2007年8月〜9月にかけてNPO法人「びわこ豊穣の郷」の個人会員を対象とする郵送によるアンケート調査を実施した。「びわこ豊穣の郷」のこれまでの活動への評価、琵琶湖・赤野井湾流域の今後の水環境保全のあり方について質問した。配布数363、回答数は228、回収率は62.8%であった。 2.コアメンバーインタビュー・・・・・2007年10月から12月にかけて、「びわこ豊穣の郷」のコアメンバーを対象とするインタビュー調査を実施した。理事・運営委員を中心に22名の協力を得られた。豊穣の郷を中心となって支えているメンバーからこれまでの活動への評価や他の団体・機関などとの連携について率直な意見を聞き取ることができた。3.参与観察・・・・・「豊穣の郷」が環境省から委託を受けている「いきづく湖沼ふれあい事業」を中心として、参与観察を実施した。 4.研究会開催と理論的研究・・・・・5回の全体研究会を開催し、上記の調査の打合せとともに、滋賀県内・県外の比較事例の文献報告など、ローカルガバナンス形成に関する理論化の作業を進めた。 これらを通じて、(1)前回調査時と比較しての会員構成の変化、(2)地域環境の保全を目的とするNPOの抱える活動・課題の複合性、(2)他主体との連携をめぐる意見の多様性が明らかになってきた。運営や財源確保などをめぐるNPO法人の組織維持にともなう諸課題を解決しながら、多様な成員間の調整していくことの困難さが示されている。2008年度には、一般会員アンケート調査とコアメンバーインタビュー調査から得られたデータをより詳細に分析し、理論的一般化に取り組む。
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