(1)人と自然の関係誌を読み解き、コモンズとしての自然が、当該自然を利用してきた人々の正当性を担保するかたちで、保護されていく過程を明らかにし、共同性の再構築が自然環境の保護や汚染の未然防御に作用する過程を「主観的な環境評価軸」という視点から析出する。 (2)遺産化する自然環境と地域振興との間で生じる葛藤や諸矛盾をヒントにしながら、共同性をめぐる人と自然のダイナミズムを明らかにする。 (3)公害など自然環境をめぐる「負の記憶」を有する地域で行われてきた、民俗行事という形態での「負の記憶」の伝承可能性について考察する。
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