研究課題/領域番号 |
19530475
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
長田 攻一 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (10120908)
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研究分担者 |
坂田 正顕 早稲田大学, 文学学術院, 教授 (00063800)
関 三雄 山陽学園短期大学, キャリアデザイン学科, 教授 (50269982)
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キーワード | 公共空間 / コンフリクト / 相互行為儀礼 / テリトリー空間 |
研究概要 |
本研究では、現代都市における道空間の公共性を巡る問題を、地域の交通計画、街路環境を背景として、歩行者、自転車、自動車がそれぞれのテリトリー空間を調整しつつ、街路空間をどのように相互に秩序づけているか、あるいは逆に、テリトリー侵害をコンフリクトとしてとらえる観点から、どのようなコンフリクトをいかなる要因によって引き起こしているかを分析することを狙いとしている 平成19年度から20年度にかけて、(1)道空間の公共性についての概念的整理、(2)事例研究のための研究枠組みの整理、(3)事例研究の対象地域選定とそこでの地域交通計画、道路環境を背景とした、ビデオ観察データ収集と分析、(4)特定事例に関するアンケート調査の実施である。平成21年度3月までに、事例研究としては、沖縄県那覇市、石川県金沢市、東京都渋谷区、愛媛県松山市、香川県高松市、岡山県岡山市、神奈川県横浜市、東京都町田市、北海道旭川市など日本国内のほか、フランス・パリ市における事例調査など、約10地域に及ぶ都市街路を中心に、主としてビデオデータを収集し、ほぼ分析を終えて、現在その成果をまとめている。 今年度は、ビデオ撮影による都市街路の社会的空間構成の把握のほかに、千葉文夫教授に「研究連携者」として参加していただくと同時に、Ludovic Bruneaux氏にも研究協力者としてご参加いただき、諸外国および日本の道について写真表象としての道空間の考察をしていただいている。また、坂上桂子教授にも研究員としての参加をお願いして、19世紀印象派の絵画を素材として、絵画表象としての道空間についての考察をしていただき、「道空間」の公共性について、物理的空間、社会的空間、表象的空間相互の関連を視野に入れたアプローチの可能性を探る試みも合わせて行っている。
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