研究課題
本年度は、主に2つの課題について調査研究を行ってきた。第一の課題として、全国各地のモスクとムスリムを対象として社会経済的活動についてインタビュー調査を実施してきた。2006年度末時点では、全国のモスク数は38程度と把握していたが、その後も在日ムスリムの社会軽済的活動の活性化や、日本人配偶者との結婚、家族形成などを経て定住化が進行すると共に、礼拝施設の建設が全国各地で見られることが次第に明白になってきた。2008年3月初めまでの調査でも、新たに札幌モスク、仙台モスク、水戸市周辺の3つのモスク、栃木県の結城モスク、春日井モスクなどが確認されている。その他、既存のモスクも変化があるため、それらの調査も継続して行い、富山、海老名、岐阜モスクなどでのインタビュー調査を実施した。これらの既存および新設モスクに関する情報は、2005年ごろより収集してきたモスク情報更新を含め一部を『日本のモスク調査1イスラーム礼拝施設の調査記録』として刊行した。本年度の第二の課題として「ムスリムの子どもの教育に関する調査」があり、質問紙調査として首都圏在住のムスリム家族を対象として、調査を継続中である。2008年3月現在で、約80票の回収であるが、更に回収数を増加させるべく調査を続行している。分析結果については、2008年度末には提出できるものと考えている。更に2008年2月には、昨年度から実施してきたマレーシア在住の在日経験のあるムスリム意識調査の結果を第一次報告として出版する事が出来たが、詳細な分析は2008年度の予定である。
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Annals of Japan Association for Middle East Studies 23-2
ページ: 215-236
Les migrations internationales:observation, analyse et perspectives, Paris:PUF.
ページ: 433-439