研究課題/領域番号 |
19530476
|
研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
店田 廣文 早稲田大学, 人間科学学術院, 教授 (20197502)
|
研究分担者 |
小島 宏 早稲田大学, 社会科学総合学術院, 教授 (90344241)
村田 久 東京大学, 総括プロジェクト機構, 助教 (80350445)
|
キーワード | 在日外国人 / イスラーム / ムスリム / 移民 / ネットワーク |
研究概要 |
2007年度から継続していた関東大都市圏のムスリムの子どもたちの教育問題調査が2008年5月に終了し、84組の夫婦を構成する男女84人から回答を得た。回答者平均年齢36歳、子ども数平均1.7人で、給食や学校の授業内容や学校側の理解に関する不安があげられた。調査報告書の刊行までには至らず、次年度以降の課題である。 一方で、社会経済活動と宗教的ネットワークに関する課題については、各地のモスクでインタビュー調査を継続した。特に2008年7月には岐阜モスクが開所式を行い、イスラーム各国の大使館関係者や500人以上のムスリムが参加し、盛大に行われた。2008年末の富山モスク調査では景気後退に伴う在日ムスリムの中古車業者の苦境が顕著となっていたことが特筆される。このような社会情勢の変化もあり、当初意図したアンケート調査の実施までの合意は得られず、新たな企画をふたたび提案することとした。なお2008年秋に大分県別府モスク、2009年3月に福岡モスクが新設され、それぞれインタビュー調査を実施した。 このほか、各地のモスク代表者に集まってもらい、情報交換とネットワークづくりを支援するため、「日本のムスリム・コミュニティを語る」という趣旨のもとに「第1回モスク代表者会議」を早稲田大学にて開催した。日本では初めての会議であり、首都圏から愛媛県までの13人の代表者の参加を得て、2009年2月11日に実施した(一般参加を含め、55名の参加者があった)。代表者間および外国人ムスリムと日本人ムスリムの間の交流も活発に行われ、今後の在日ムスリム研究の継続に弾みがつき、調査全体の円滑な実施の基礎となるであろうことは特筆しておきたい。
|