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2007 年度 実績報告書

加賀象嵌職人の日記による近代都市の職人生活史の社会学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 19530479
研究機関佛教大学

研究代表者

近藤 敏夫  佛教大学, 社会学部, 准教授 (70225621)

キーワード日記分析 / 生活記録 / 生活史 / 職人 / 近代化論
研究概要

本研究は、大正期金沢の象嵌職人米澤弘安の日記およびその他の生活記録を収集し、職人世界からみた地方近代都市の形成と展開の過程、および都市論からする日本近代化の分析を試みるものである。研究代表者の近藤と研究協力者3名が、平成19年9月に4泊5日、平成20年3月に2泊3日の合宿調査を金沢市で行い、遺族へのインタビュー調査、資料収集および地元の近代史研究者との研究会を実施した。また、米澤弘安の生活記録については未整理のものが多く、遺族および近隣の方々の協力を得て上記の調査期間以外に資料収集を継続している。
明治から昭和にかけての大福帳の収集整理が予定通りに進まず、現在も欠損期間の大福帳の発見、収集を行っている。また、新たに弘安の妻の手記、大正から昭和にかけての町内関連および町内会形成の記録を発見したため、これらの資料の収集・整理を追加することになった。そのため、研究実施計画で予定していた生活記録のデータベース化が遅れており、日記データベースとの統合作業に至っていない。
文献の収集に関しては、郷土史の資料・図書および生活史関連の理論的著作を収集し、研究代表者と研究協力者がそれぞれ日記分析の作業を継続した。具体的には、弘安の職業倫理と生活倫理の関係、伝統都市傘沢における職人の役割、および弘安の政治意識とジェンダー意識が分析テーマとなった。また、イエの論理、儒教倫理等の、日本資本主義の精神をめぐる先行研究を批判的に検討し、加えて仏教の救済思想を参照し、職人のエートスにみられる「もう一つの日本資本主義の精神」の典型としての解釈可能性が研究会で問題にされた。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (1件) 図書 (1件)

  • [学会発表] 日記分析の意義と方法的課題-『米澤弘安日記』を事例として2007

    • 著者名/発表者名
      近藤敏夫
    • 学会等名
      第80回日本社会学会大会
    • 発表場所
      関東学院大学
    • 年月日
      2007-11-17
  • [図書] 「質的研究をする!ライフ・ヒストリー法で行う」『こらならできる看護研究』所収2007

    • 著者名/発表者名
      近藤 敏夫(藤田 和央編集)
    • 総ページ数
      135中 10
    • 出版者
      照林社

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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