1. 本年度は北大西洋家族システム地域における家族を比較史的研究する資料収集及びそれに関するヒアリングを主にした。アメリカのミネソタ人口センターでは更新されたIPUMS USA (Integrated Public Use Microdata Series)の1850年から2000年までのデーターベースを入手し、Steven Ruggles教授から資料の説明を得ることができた。 2. イギリスでは「人口史・社会構造史に関するケンブリッジ・グループ」のライブラリーで人口・家族史に関する論文およびそれらの学会報告の原稿を入手することができた。それらはケンブリッジ・グループのRichard Smith教授とRichard Wall氏の協力によるものである。 3. ノルウエーのベルゲン大学のArne Solli准教授からアメリカの1880年センサスで欠落していたハメル=ラスレットの世帯分類(比較家族史研究では特に重要な変数)の変数のプログラミングを教授していただき、入力することができた。これは本研究には最も貴重な変数である。 4. アメリカ、ボストン・カレッジのアイルランド移民センターでKevin O' Neill教授とKevin Kenny教授にアメリカにおけるアイルランド移民研究の情報を得ることができた。また、Kevin O'Neill教授の講義受講生に「アイルランドの家族史」の講演をした。
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