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2009 年度 実績報告書

高齢者福祉における音楽療法の役割

研究課題

研究課題/領域番号 19530492
研究機関奈良教育大学

研究代表者

福井 一  奈良教育大学, 教育学部, 教授 (10199185)

キーワード高齢者 / 音楽療法 / 内分泌学 / 心理学
研究概要

ステロイドホルモンには神経保護作用があり、細胞死を調整する働きを持つことが明らかになっている。また、加齢に伴うステロイドホルモンの低下が高齢者の抑欝状態を加速させることも指摘されている。そのため、ホルモン置換療法(HRT)により、アルツハイマー病(AD)の治療や、欝病などの症状緩和が試みられてきた。しかしながら、HRTをはじめ、有効な治療法とされる非ステロイド抗炎症薬、アミロイド産性に作用するワクチンの投与には様々な副作用の危険が伴う。
本研究の目的は、高齢者福祉の観点から、健常女性高齢者を対象とした音楽療法(コーラス活動)の効果を、内分泌学(ステロイド・ホルモン)・心理学的に研究し、その成果を高齢者福祉に活かすことである。音楽療法が高齢者の心のケア、心身の健康維持・増進に効果的であることを、分子(ホルモン)レベルで実証し、代替療法としての音楽療法の確立の可能性を探ることである。
その結果、音楽(音楽療法)が、生理的には高齢者のステロイドホルモン値を適正な値に調整し、心理的に抑うつ状態を改善している可能性が高いことがわかった。さらなる研究により、ホルモン置換療法に代わる、副作用のない代替療法の開発につながる可能性が高い。
本研究の成果は、音楽教育の国際誌である、International Journal of Music Education : Research, Music Education and Music Therapyに投稿し、現在査読中である。

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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