研究課題/領域番号 |
19530505
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研究機関 | 北星学園大学 |
研究代表者 |
大島 寿美子 北星学園大学, 文学部, 准教授 (60347739)
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研究分担者 |
北澤 一利 北海道教育大学, 教育学部, 准教授 (00204884)
井出 訓 北海道医療大学, 看護福祉学部, 准教授 (10305922)
足立 啓 和歌山大学, システム工学部, 教授 (50140249)
山田 憲政 北海道大学, 大学院・教育学研究院, 准教授 (00210469)
田辺 毅彦 北星学園大学, 文学部, 教授 (50217105)
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キーワード | ふまねっと運動プログラム / 歩行機能と認知機能 / バランス機能 / 運動学習 |
研究概要 |
初年度の本年においては、研究実施計画に基づき、札幌市内、および釧路市内の数カ所あ老健施設の通所利用者の中から早期(軽度)の認知症高齢者約50名を対象に、本人または家族から研究承諾を書面でとった上で、本研究で開発した新しい歩行運動プログラム「ふまねっと運動」を約60分、毎週1回3ヶ月間行った。実施機関は、平成19年8月から11月である。 運動機能は、timed up and goテストで評価し、認知機能は、MMSEと仮名ひろいテストを利用して評価した。この他に、運動調節機能、バランス機能の改善と認知機能との関係をみるために、加速時計を用いて歩行中の重心移動や揺らぎを計測するための装置を開発して歩行中の前後左右上下の揺れを計測した。計測は、運動プログラムの実施の前後、および中間に合計3回行った。 その結果、歩幅、タイム、歩数などに現れる歩行機能は6週間で6%〜10%の有意な改善が認められた。しかし、認知機能においては有意な改善が認められなかった。歩行運動プログラム「ふまねっと」は、歩行機能の改善にはきわめて有効であることがわかったが、認知機能の改善には、さらに運動する頻度、難易度の調節、指導方法の改善、実施人数の見直しなどプログラムの改善が必要であることがわかった。 本年の研究では、70歳代から80歳代の認知症の高齢者においても、軽度の運動負荷で行うふまねっと運動プログラムによって、速やかに歩行機能を改善させることが可能であることがありらかとなった。また、これは同時に、筋力の向上を伴わずに、運動の学習によって歩行機能が改善することを示唆している。高齢者においても、この「学習能力」の潜在的可能性があることが明らかとなった。
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