研究課題/領域番号 |
19530520
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
川名 はつ子 早稲田大学, 人間科学学術院, 准教授 (50091054)
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研究分担者 |
中村 泉 日本女子体育大学, 体育学部, 教授 (60091055)
雨宮 由紀枝 日本女子体育大学, 体育学部, 教授 (40366802)
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キーワード | 知的障害者 / 肥満予防 / 体脂肪率 / 骨密度 / 保健所 / 本人活動 / 健康学習 / 生活習慣病 |
研究概要 |
3年計画の最終年度だったので、従来どおり測定調査を継続しながら研究調査のまとめと成果の還元、交流会と研修会の充実に重点を置き、以下のようにほぼ達成した。 1.毎年2回の体脂肪率等の巡回測定に、骨密度の測定を隔年実施する方針通り、連携研究者の日本女子体育大中村研究室の全面的協力の下8月に実施した。 2.神奈川県A施設の肥満予防のための「健康学習会・発表会」をさらに重度障害者や地域に広めるための交流をめざし、(1)A施設から日本女子体育大学の授業に出向いて講義してもらった(2)都内B施設の中・軽度利用者がA施設を訪問して交流した(3)B施設と同じ区立で重度障害者が多いC施設との間でまず職員同士の見学・交流を開始し、重度者に適用すると同時に、地域ベースの普及活動につなげる試みが進展し、職員や利用者の自発性や企画力が発揮されるようになってきた。 3.年2回実施している施設職員自主研修会に、施設職員のほか、通信制大学の社会人学生(コメディカルスタッフも含む)などが多数参加するようになった。それで、多様な現場・多職種間の情報交換や技術移転による円滑なチームケアのイメージ形成と教育・啓発をめざして本人活動の具体的支援策に乗り出すことができた。 4.長年の測定結果が集積されてきたため、知的障害のある本人用「経年変化が分かるフィードバックシート」を昨年作成し、反応を見ながらその改良を図ってきた。施設職員がその応用版を作成して健康指導の個別面談を行なうなどの動きが起こり、逆にそれを参考にして、より現場に役立つフィードバック用紙に改良しようとしている。 5.D施設からの講演依頼に応えて保護者会に出向き、測定調査結果を踏まえて肥満予防の留意点をお話しした。その後測定参加者が増え、新規入所希望者のご家族が測定現場を見学するなど、施設・利用者との関係がいっそう良好になった。
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