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2009 年度 実績報告書

リーダーシップ過程におけるフォロワーの自己概念の役割に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 19530558
研究機関広島大学

研究代表者

坂田 桐子  広島大学, 大学院・総合科学研究科, 教授 (00235152)

研究分担者 淵上 克義  岡山大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (20202294)
高口 央  流通経済大学, 社会学部, 准教授 (00397936)
前田 和寛  比治山大学, 短期大学部, 助教 (30462055)
キーワード社会系心理学 / リーダーシップ / 集団 / フォロワー / 自己概念
研究概要

本年度は,フォロワーの自己概念を変化させることのできるリーダーシップ行動を明らかにするため,平成19年度と20年度の結果に基づいて,フォロワーの自己概念をあるレベルから別のレベルに変化させるための働きかけのパターンを構成し,その有効性を検討することを目的としていた。変革型リーダーシップの4要素のうち,個人に対する働きかけ(知的活性化・個別的配慮)と集団に対する働きかけ(カリスマ性・志気を高める動機づけ)が,フォロワーの個人的・関係的・集合的自己概念を変容させるかどうかを実験室実験によって検討した。その結果,(1)志気を高める動機づけは集合的自己を顕現化し,関係的自己を低下させること,(2)個別的配慮は個人的自己を顕現化すること,(3)知的活性化は関係的自己を顕現化し,個人的自己を低下させること(討議課題だったため),が明らかになった。さらに,(4)集合的自己はメンバー(集団)愛着に,個人的自己は尊重感に,関係的自己は討論モチベーションに結びつくこと,が明らかになった。課題の性質に左右される可能性はあるが,志気を高める動機づけが集合レベルの自己概念を介して集団愛着を高め,個別的配慮行動が個人レベルの自己概念を介して尊重感に結びつくこと,知的活性化が関係的自己を介して相互作用課題へのモチベーションを高めることが示された。なお,カリスマ性(自己犠牲)については,リーダーへの同一視を高める可能性が示唆された。これらは,特定のリーダーシップ行動がフォロワーの自己概念を介して成果に結びつくプロセスを明らかにした点で重要な知見である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] リーダーの自己犠牲行動がパフォーマンスに及ぼす影響2009

    • 著者名/発表者名
      坂田桐子・高口央
    • 学会等名
      日本社会心理学会第50回大会・日本グループ・ダイナミックス学会第56回大会合同大会
    • 発表場所
      大阪市
    • 年月日
      2009-10-12
  • [学会発表] 社会心理学におけるリーダーシップ研究のパースペクティブ1(ワークショップ)2009

    • 著者名/発表者名
      坂田桐子・淵上克義・高口央・迫田裕子
    • 学会等名
      日本心理学会第73回大会
    • 発表場所
      京都市
    • 年月日
      2009-08-28

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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