研究概要 |
・本研究は学校における事件、事故への心理的ケアを目的とした緊急支援を適切に行うことができるスクールカウンセラー及び教員養成のプログラム開発を目指している。 ・平成19年度は,緊急支援に携わったSCおよび教員へのインタビュー,緊急支援を実際に行っている諸機関への聞き取り,緊急支援研修プログラムのパイロツト実施を行つた。 ・インタビューでは,(1)軽微なケースから重篤なケースまでできるだけ多くの実際の事例に触れることでよりリアルなイメージ促進され危機章識が高まること、(2)理論的な学習に加えてさまざまな演習が必要とされること,(3)教員の立場を考慮した研修プログラムが効果的と考えられること,などが示唆された。 ・聞き取り調査では,(1)それぞれの地域特性にあった校内緊急支援体制の構築が求められること,(2)日頃の研修が不可欠であること,(3)教職員の立場による動きを考慮した研修が必要とされること,(4)他機関との連携といった他職種を包含した構造的な支援体制の必要性があること,などが示唆された。 ・緊急支援プログラムのパイロット実施では、(1)理論と実践の両者を織り込んだ研修が効果的乏思われること、(2)より多彩な事例を用いた実習が効果的であること、(3)受講生の傷つきなどへの配慮も必要なこと、などが示唆された。
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