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2007 年度 実績報告書

大学生の個別的課題解決傾向からの脱却をめざして

研究課題

研究課題/領域番号 19530595
研究機関仙台大学

研究代表者

荒井 龍弥  仙台大学, 体育学部, 准教授 (60254819)

研究分担者 宇野 忍  東北大学, 大学院・教育学研究科, 教授 (30004120)
工藤 与志文  札幌学院大学, 人文学部, 教授 (20231293)
舛田 弘子  札幌学院大学, 人文学部, 准教授 (40289731)
斎藤 裕  県立新潟女子短期大学, 生活科学科, 准教授 (90215567)
白井 秀明  東北福祉大学, 子ども科学部, 准教授 (50281291)
キーワード教育系心理学 / 学習過程 / 問題解決 / ルール学習 / 誤概念 / 誤ルール / 植物概念 / 素朴理論
研究概要

小学生が持つとされる誤った知識(ル・バー)は、筆者らのこれまでの研究で知識内容により、大学生でも同様であるものと、そうでないものとがあることが明らかとなっている。
本研究は前者の知識領域の様相ならびにその修正方略について検討するものである。研究計画初年度は、大学生に対し誤った知識の例としてi)植物の光合成、ii)花や種子の有無についての2領域について検討した。結果を領域別に示す。
i)論理操作を施した課題群に対する大学生の回答を検討したところ、事例判断そのものとその回答から帰納させたルールを同定させる課題とは半数弱が一致しなかった。一見したところ、互いに一致しない事例への個別判断とルール判断とが同一回答者の中に共存しているように考えられた。しかし、この不一致状態についてさらに別の大学生に対し自由記述させると、「実以外の緑の部分は光合成する」などといった別種の下位のルールにより判断していると解釈できた。
ii)「花が咲くか」「実や種子ができるか」「おしべめしべがあるか」の判断は、それぞれ別種の判断基準により考えられていた。また、各判断は何らかのルールにより演繹して回答したという自覚を持つものは2割に満たず、とりわけ「花が咲くか」については個別解決によるという報告が多かった。またi)のと同様に下位ルールにより判断していると答えた者も2〜3割存在した。
これらから、素朴理論ないし誤概念もしくはル・バーとされる知識領域であっても、その誤りの様相は一通りではなく、別種の下位ルールが想定されているもの、個別の判断によるものが混在している可能性が示された。今後は別種の知識領域について検討ずる予定である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 大学生の回答一貫性にみるルール帰納および演繹の状態2008

    • 著者名/発表者名
      荒井 龍弥
    • 雑誌名

      仙台大学紀要 39

      ページ: 101-108

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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