本研究の目的は、児童にメタ認知や自己制御学習の獲得を促すような復習と予習の学習指導がもたらす効果を実証することである。2007年度には、公立小学校5年生119名を対象に復習の効果を検討し、2008年度には6年生の同じ児童を対象に予習の効果を検討した。 主な結果は、メタ認知的能力を重視した復習・予習の学習効果に関して、期待したほど学習指導そのものの効果は得られなかったものの、個々の児童の適性としてのメタ認知的能力や、実際の復習・予習の経験によって効果がもたらされることや、学習指導が情意面や適性の育成に対してもある程度の効果をもつことが示された。
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