研究課題/領域番号 |
19530627
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研究機関 | 鳴門教育大学 |
研究代表者 |
山下 一夫 鳴門教育大学, 大学院・学校教育研究科, 教授 (70191278)
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研究分担者 |
葛西 真記子 鳴門教育大学, 大学院・学校教育研究科, 教授 (70294733)
中津 郁子 鳴門教育大学, 大学院・学校教育研究科, 准教授 (80420553)
粟飯原 良造 鳴門教育大学, 大学院・学校教育研究科, 准教授 (70420552)
末内 佳代 鳴門教育大学, 大学院・学校教育研究科, 講師 (70403764)
久米 禎子 鳴門教育大学, 大学院・学校教育研究科, 講師 (90388215)
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キーワード | 保育園実習 / 観察能力 / 感受性や想像力 / 体験を言語化 / 逆転移 / 心理療法家 / 乳幼児 / 情動調律 |
研究概要 |
本年度の取り組みは以下の通りである。 (1)平成20年度は、18名の心理療法家を目指す大学院生が、2ヶ所の保育園で実習を行った。 (2)実習の事前指導では、前年同様、各保育園で保育士さんを交えて施設の状況や保育への入り方、観察の仕方等について話し合いを行った。それまでの幼児とのかかわり経験の有無や院生の知識・資質等も把握しながら、保育士さんへの協力依頼も行った。 (3)実習中は各人が体験に基づいた詳細な記録を持ち寄り、毎週1回、小グループによるディスカッションを行った。幼児の行動の意味や院生のとった態度や表現に関して、メンバーからのフィードバックをもらったり、グループリーダー(研究分担者)から、気づきへの促しをもらったりすることで、子どもの内的世界への学びや観察能力を発達させ、各人の感受性や想像力は会を重ねるごとに伸びていった。また、対象や自己の内面で起こっている体験を言語化することで、自らの内省力も増し、自らの逆転移に気づいた院生も見られた。各院生個人の内的体験について聞き取り調査や指導教員に対して質問紙調査を行い、分析中である。 (4)事前・事後に質問紙調査を大学院1年生45名に対して実施した。実習に参加した院生と参加しなかった院生との感受性・想像力・共感性に関して違いが見られるかどうか統計的処理を行っているところである。昨年度の同様の調査に関しては分析が終了し、紀要にまとめて掲載した。
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