| 研究概要 |
1.研究の目的:高機能広汎性発達障害児・者(以下対象者)への生涯発達支援、中でも社会適応力を向上させるため心理劇の技法を適用し、その効果を検証する臨床心理学的研究を行った。
2.具体的内容:主に以下4点の内容を遂行した。(1)平成19年度に作成したプログラム試案を実施・検証した。(2)研究発表及び情報収集;国際児童青年精神医学会、日本自閉症協会全国大会、日本心理劇学会、西日本心理劇学会等で研究の成果を発表し、試案による心理劇の実施方法等を示した。更に各種研究会・研修会で情報収集を行った(Takahara et.al2008、高原2008,高原2009他)。(3)対象者への心理劇による支援の実施;児童12名、中学生及び成人14名に心理劇による支援を行い、データを収集中である。その成果の一部は論文「青年期の高機能広汎性発達障害者に対する心理劇」(印刷中)、著書「軽度発達障害のための心理劇」(九州大学出版会)(印刷中)としてまとめている。(4)プログコム実施に関わる研究補助者(学生、ボランティア等)の教育;支援マニュアルに基づき学生たちを指導し、補助自我として心理劇支援に参加させている。その成果は現在上記論文として印刷中である。
3.研究の意義と重要性:今年度の主な成果は児童期から青年期までの対象者に心理劇による支援を行い、そのデータを分析し、効果の一部をまとめたことである。また、特別支援教育の場でより適切に心理劇的支援が活用できるように研修等を行っている。
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