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2008 年度 実績報告書

自分描画法に関する臨床基礎研究〜思春期・青年期への取り組み

研究課題

研究課題/領域番号 19530630
研究機関名寄市立大学

研究代表者

小山 充道  名寄市立大学, 保健福祉学部, 教授 (20170409)

キーワード自分描画法 / 思い / 思春期・青年期
研究概要

[対象]北海道内の2つの高校[A校(職業科)+B校(普通科)の協力を得て、総計219名(男106名、女113名)が対象となった。
[手続き]予備研究と本研究に分かれる。前者はA校男女各2名に対して個別に実施し、質問項目内容の検討や手順の検討、対話による本法実施に関する感想等の聴取を行った。その結果、手順に特に問題はないことがわかった。研究実施にあたっては上質紙1枚(バウムテスト用)、実施前後の思いに関する質問表、描画用両用紙1枚、クレョン等の文具を事前に用意し実施前に個別に配布した。
[結果と考察]統計解析にあたってはSPSS16.0およびJUSE:StatMasterを用いた。本研究結果の概要は以下のとおり。
1.実施前後に実施したSTAIの状況不安項目の平均値比較結果、性別または全体比較でも、本法実施により、緊張・不安感の軽減がみられた(0.00<0.01 ; t値=3.243)。“慣れ"によるものか、本法実施の効果なのか等に関しては今後慎重に検討を深めたい。
2.「思いが絵にどの程度現れたと思うか」と「描画実感」間には、やや弱い相関が認められた(r=0.485)。本結果は、思いが深くても絵に現れにくいこともあるし、逆に思いが浅くても絵になるという可能性を示唆している。
3.思いの形容詞によるたとえについてはSDプロフィールより、男女とも「あたたかい、すき、たいせつな、つらい、重い」というイメージを抱いていることがわかった。
4.「思い」から想起する色彩は、男(透明→赤→白→燈…紫→黒)と女(白→赤→透明→檀…紫→黒)は類似し、性差は橙の強調が女性に認められる程度であった。
研究終了後、B校より「本法が高校生に対する心理的ケアのスクリーニングテストとなる可能性があるようだ」と研究継続の申し出があり、平成21年5〜6月に1.2年生全員(各160名、総計320名)に対して本法を実施予定。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 自分描画法における高齢者の思いの特徴2008

    • 著者名/発表者名
      小山充道
    • 雑誌名

      HGR高研協(財団法人北海道高齢者問題研究協会) 第24号(依頼原稿)

      ページ: 29-31

  • [学会発表] 自分描画法における臨床基礎研究一青年期における特徴2008

    • 著者名/発表者名
      小山充道
    • 学会等名
      日本心理学会第72回大会
    • 発表場所
      北海道大学
    • 年月日
      2008-09-21
  • [学会発表] 自分描画法を用いた高齢者に関する臨床心理学研究2008

    • 著者名/発表者名
      小山充道
    • 学会等名
      日本心理臨床学会第27回大会(筑波大学)
    • 発表場所
      筑波国際会議場
    • 年月日
      2008-09-05
  • [図書] 精神療法 第35巻第2号『小山充道編著(2008)「必携臨床心理アセスメント」』2009

    • 著者名/発表者名
      [書評]上里一郎
    • 総ページ数
      117-118
    • 出版者
      金剛出版
  • [図書] 必携 臨床心理アセスメント(『自分描画法』の紹介あり)2008

    • 著者名/発表者名
      小山充道編著
    • 総ページ数
      510
    • 出版者
      金剛出版

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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