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2007 年度 実績報告書

キレやすい児童生徒の母子関係とその支援の在り方に関する実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 19530631
研究機関岩手県立大学

研究代表者

藤井 義久  岩手県立大学, 共通教育センター, 准教授 (60305258)

キーワードキレやすさ / 母親不満 / 北欧諸国 / 愛情不足 / 自由束縛 / 虐待 / 因子分析 / 重回帰分析
研究概要

日本941名、デンマーク446名、スウェーデン183名、フィンランド281名、計1851名(男子897名、女子954名)の児童生徒(10歳〜15歳)を対象にして、児童生徒のキレやすさと母親に対する不満に関する国際調査を行った。まず、因子分析によって、「親」、「友達」、「教師」、「自分自身」という4つのキレる原因から成る「国際版キレやすさ尺度」を開発した。そして、2要因分散分析によって、キレやすさ得点の性差、学年差について検討したところ、日本も北欧諸国も国を越えて一貫して、女子の方が男子よりも、また中学生の方が小学生よりも、キレやすい傾向が明らかになった。また、キレやすさ傾向の地域差について見てみると、日本の児童生徒は友達の言動が原因してキレる場合が多いが、北欧諸国の児童生徒はうまくできない自分自身に対する腹立たしさからキレる場合の多いことがわかった。次に、同じく因子分析によって、「虐待傾向」、「自由束縛」、「愛情不足」という3つの下位尺度から成る「国際版母親不満尺度」を開発した。そして、2要因分散分析によって、母親に対する不満度の性差及び学年差について検討したところ、日本も北欧諸国も国を越えて、女子の方が男子よりも母親に対する不満の強いこと、また中学生の方が小学生よりも自由が母親によって束縛されていると感じていることがわかった。地域差で見てみると、日本の児童生徒はより自由が束縛されていると思っているのに対して、北欧諸国の児童生徒はより愛情不足を感じている傾向が明らかになった。さらに、日本と北欧諸国別に、児童生徒のキレやすさ傾向と母親に対する不満傾向との関連性について検討したところ、国を越えて一貫して、両者には中程度の相関が認められた。そこで、パス解析によって、両者の関連性について検討したところ、標準偏回帰係数の値から、日本の場合、母親からの愛情が不足していると感じている児童生徒ほど大人に対してキレやすいのに対して、北欧諸国においては、自由が束縛されていると感じている児童生徒ほど全般的にキレやすい傾向が認められた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 心身の健康が怒り感情に及ぼす影響2007

    • 著者名/発表者名
      藤井義久
    • 学会等名
      日本健康心理学会第20回大会総会
    • 発表場所
      早稲田大学国際会議場
    • 年月日
      2007-09-01

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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