研究概要 |
1.空間関係処理における注意機構の関与に関する行動実験カテゴリカルおよびコーディネイト空間処理課題に、注意の大きさを変数として加えた実験を行った。第1,第3,第4実験では注意の移動を誘導し、移動先の空間範囲が広い場合と狭い場合を設定した。第2実験では階層構造刺激を作成し、大域カテゴリカル、大域コーディネイト、小域カテゴリカル、小域コーディネイトの4つの条件を設定した。事件結果はほぼ仮説を支持し、カテゴリカル課題は注意範囲が狭い場合、コーディネイト課題は注意範囲が広い場合に、それぞれ成績がよくなることが示された。これらの実験結果を論文化してCognition誌に投稿し、現在審査中である。 2.日本基礎心理学会に関連した活動(1)大会準備委員長として学会開催の責任を担った。(2)「脳機能画縁計測と基礎心理学」というシンポジウムを共同企画し、指定討論者を務めた。(3)ポスター発表を6件おこなった。実吉綾子、道又爾「空間関係情報処理における注意の大きさの役割について」道又爾、石幡愛「オンラインの文処理における行為・文適合性効果」長田今日子、道又爾「意識的知覚が記憶保持に及ぼす影響」菊池健、道又爾「小さな記憶容量のメリットー相関協調か単純方略か一」小林梨沙、道又爾「虚偽記憶における知覚的細部生成の検討」大野真史、道又爾「空間情報更新時に用いられる空問表象の検討」
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