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2009 年度 実績報告書

マウスの防御的覆い隠し行動をモデルとした抗鬱薬・抗不安薬の効率的評価系の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19530670
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

山田 一之  独立行政法人理化学研究所, 動物実験支援ユニット, 専門職研究員 (50212288)

キーワード防御的覆い隠し行動 / 穴掘り行動(digging) / 衝動性 / 床材 / 抗不安薬 / 動物モデル / マウス / 系統
研究概要

本年度の研究では、まず、グラスマーブル覆い隠し行動の系統差について検討した。平成19・20年度に用いた近交系マウス(C57BL/6J系統)に加えて、DBA/2J、C3H、およびBALBc系統およびクローズドコロニーのICR系統を用いて比較した。その結果、通常の飼育で用いている床材(TEK-FRESH)を使った実験においては、C57BL/6JとICR系統のマウスがDBA/2J、BALBcおよびC3H系統のマウスよりも多くのグラスマーブルを覆い隠した。この結果は、グラスマーブル覆い隠し行動に系統差があることを示している。グラスマーブル覆い隠し行動を評価系とした抗不安薬・抗鬱薬などのスクリーニングでは、グラスマーブル覆い隠し行動の発現しやすいC57BL/6J・ICR系統のマウスを利用することでスクリーニングをより効率的なものに出来ると期待される。次に、グラスマーブル覆い隠し行動における、マウス系統と用いる床材の相互作用について検討した。用いた床材は平成19年度同様、TEK-FRESH、ALPHA-dri、GreenTru、Sawn wood(soft chip)、Paper-CleanおよびCelludriの6種類の市販品を用いた。全ての床材において、C57BL/6J系統とICR系統のマウスのグラスマーブル覆い隠し行動が他の系統のマウスの行動よりも高い傾向が見られた。特に密度の高い床材(GreenTruやALPHA-dri)を用いた実験では、ICRのグラスマーブル覆い隠し数が顕著であった。これは、ICR系統が他のマウス系統よりも体格で勝ること、および自発活動性が高い傾向にあることも関与していると考えられる。このように、本年度の研究から、グラスマーブル覆い隠し行動を用いた抗不安薬・抗鬱薬評価系としては、床材として密度の中等度であるTEK-FRESHを用い、マウスはC57BL/6J系統あるいはICR系統を用いると効率的であることが示された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Physical properties of bedding materials determine the marble burying behavior of mice(C57BL/6J)2009

    • 著者名/発表者名
      Chihiro Homma
    • 雑誌名

      The Open Behavioral Science Journal 3

      ページ: 34-39

    • 査読あり
  • [学会発表] マウスを用いた発生・発達期のモノアミン神経シグナルかく乱による遅発性中枢毒性発現の解明2009

    • 著者名/発表者名
      山田一之、本間千尋
    • 学会等名
      日本心理学会 第73回大会
    • 発表場所
      立命館大学(京都市)
    • 年月日
      2009-08-26

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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