研究概要 |
本研究は,地方教育行政において市町村長と市町村教育長がどのような関係にあるのか,その職務実態と関係の在り方について3年間の予定で研究を進めるものである。最終的には,市町村長と教育長に関係に関する知見を得ることを目的としているが,第1年次には,本研究の前提として,地方分権等の社会状況の変化を踏まえて,地方教育行政制度がどのように変化しているのか,また,国,都道府県教育委員会,市町村教育委員会の関係はどのようにみることができるのかについて理論的考察を行った。 また,第1年次には,学校が機能する上で学校と教育委員会の実態の関係はどのようなものであるのかについて実態の把握をすることが必要であることから,校長,教育委員会関係者等を対象にインタビュー調査を行った。そして,そのインタビュー調査の結果等を踏まえて,学校と教育委員会の関係について,全国から無作為に小学校長,中学校長を抽出して全国調査を行った。主な内容は,校長が教育委員会の職務をどのように認識しているのか,また,校長による学校経営に対し,市町村教育長,教育委員会事務局幹部職員,指導主事等が,どのような領域において,どのような影響を与えるのか,また,学力向上にとって教育委員会は,どのような影響を与えているのか,また,学力向上の観点から学校と教育行政等との関係においてどのような課題を抱えているのか質問紙よる全国調査を実施し,分析を行った。 第2年次は,第1年次の成果を踏まえて,市町村教育長を対象としたインタビュー調査,市町村教育長を対象とした全国調査を実施することとしている。
|