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2008 年度 実績報告書

日本的地域概念と主体的課題化学習との連動に関する理論的実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 19530698
研究機関奈良教育大学

研究代表者

片岡 弘勝  奈良教育大学, 教育学部, 准教授 (10224437)

キーワード教育学 / 社会教育 / 住民主体の学習 / 課題化学習 / 地域概念 / 上原専祿 / 共同体 / 生涯学習
研究概要

本研究の目的は、2年間で、住民の主体的な課題化学習の成立条件と当該フィールド「地域」概念(日本的形態)との因果連関構造を解明することである。2年目である平成20年度には、下記の成果が得られた。(研究実施計画の1、2及び3は、平成19年度に実施済み)
平成19年度の理論研究により仮設した「地域」概念の日本的形態のモデルの要件(要素)は、(1)「自然村的秩序」のもつ内発的エネルギーの存在と再生産、(2)「中央」勢力圏に対する経済・政治・文化の自立志向、(3)生活・生産圏の異心円的複合構造-曼荼羅的世界観-(4)個人志向と集団志向との動態性を生み出す緊張力学の備え、の4点である。平成20年度は、下記によりその検証を行った。
4実践分析と仮説の検証2・内発的地域づくり実践の個別具体事例の調査研究(都市住宅地)
大阪府貝塚市(福祉ネットワーク)及び奈良市富雄地区の2フィールドについて調査研究を行い、地域モデルの検証を行った。
5地域概念の農漁村ケースと都市住宅地ケースとの比較検討による共通要素と個別要素の抽出
共通要素:前記のモデル要素(要件)の(3)(4)農漁村ケースでは(1)〜(4)がほぼ検証された。住宅地の個別要素=(1)については高齢者福祉ケア及び児童安全見守りという個別課題に即したネットワークが機能し絆帯が構築されている。この絆帯ネットが内発的エネルギーを生み出す。(2)については、「死者との対話」、「苦い経験との対話」により学習の内発的エネルギーが生み出され、当該地域の「誇り」(=自律性)形成に接続している。
6総括・地域概念の日本的形態と主体的課題化学習の成立との連関構造
5で前記したケースの個別条件を前提して、前記連関構造が一定程度確かめられた。これらは、主体的な課題化学習の分析上、有効性をもつ視点として検討する価値がある。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 主体的学習の環境条件としての「地域」概念-実践分析のためのモデル設計-2008

    • 著者名/発表者名
      片岡 弘勝
    • 雑誌名

      奈良教育大学紀要 第57巻第1号

      ページ: 33-46

  • [学会発表] 上原専祿「主体性形成と学習」論研究(その5)-「地域」と「個」の存在構造-2008

    • 著者名/発表者名
      片岡 弘勝
    • 学会等名
      日本社会教育学会第55回研究大会(自由研究発表)
    • 発表場所
      和歌山大学(和歌山県和歌山市内)
    • 年月日
      2008-09-20

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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