本研究では、小中一貫教育における4-3-2学年制が児童生徒の学力および態度形成にどのような影響を及ぼすかを明らかにすることが目的である。そのために、本年度は次の3点を中心に研究を進めた。 14-3-2学年制における各ブロックの特徴とそのつながり 4年、3年、2年のブロックがどのような特徴をもっているかについて、従来の6年、3年というまとまりと比べながら検討した。特に、中学生の「居場所」獲得について、学校生活への満足度、社会貢献、自己肯定感、友人からの視線に関する不安等の点に関する特徴を明らかにした。 2一体型小中一貫校と連携型一貫教育の比較研究 同一校舎・校地において9年間一貫教育を行う一体型小中一貫校と、複数の小中学校が一貫教育を行う連携型一貫教育の事例を研究しながら、両者の特徴を比較検討した。連携型においては、小・中それぞれの学校文化や6学年のリーダーシップを維持しつつ、児童・生徒の情報を共有できるといった点で特徴が見出された。 34-3-2学年制教育の実際 小中一貫教育の観察を行いながら、学校生活における上級生と下級生との交流や、5・6年生に対する教科担任制の授業分析等を行った。特に、中学校籍の教員が5年生を担任する授業について、授業記録を継続的に収集した。
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