本研究では、小中一貫教育における4-3-2学年制が児童生徒の学力および態度形成にどのような影響を及ぼすかを明らかにすることが目的である。そのために、本年度は次の3点を中心に研究を進めた。 1 4-3-2学年制教育の実際 小中一貫教育がどのように行われているかについて、過去3年間と同様、東京都品川区の学校を中心に定期的に訪問しながら観察した。また、前年度の観察記録に基づいて、中学校籍の教員が5年生に対して行った授業の特質について分析した。 2 小中一貫教育における児童・生徒の成長 本研究当初に入学、在籍した児童・生徒は、それぞれ4年目の学校生活を迎えることになる。特に施設一体型小中一貫校における交流活動の分析を通して、中学生がどのような「小学生観」をもっているかについて明らかにした。 3 研究の総括 過去4年間の研究を総括しながら、小中一貫教育における4-3-2学年制が児童生徒の学力・態度形成に及ぼす影響について考察し、その研究成果を報告書としてまとめた。その際新たに、小中一貫教育が国内のどこでどのような形態で行われているかについて調査して、資料とともに整理した。
|