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2009 年度 実績報告書

高大接続にかかわる学力形成の実体的研究

研究課題

研究課題/領域番号 19530744
研究機関埼玉大学

研究代表者

山口 和孝  埼玉大学, 教育学部, 教授 (90182427)

キーワード大学入試問題 / 大学入試センター / 入学者選抜 / 高校の学び / 二次試験 / 学力低下
研究概要

本研究の目的は、(1)大学入試の多様化・複雑化が、高校の学力形成にいかなる影響を与えているか、(2)大学入試センターの試験への対応教育が、大学受験生の学力形成にいかなる意味をもっているか、(3)大学における個別試験、AO入試などが、高校における学力形成にどのような意味をもっているかについて、高等学校の進路指導担当者の協力を得ながら、高校における学力形成と大学入試との関係を実態的に分析しようとするものであった。そのために、中部・東海地方の高等学校の進路担当者の研究会を組織し、その地域の代表的な大学(20大学)の個別学力試験および大学入試センター試験問題の教科別分析を行うとともに、大学入試担当者との入試のあり方をめぐる協議会、大学入試センター関係者を含む学力問題の研究者、予備校関係者による各種シンポジウムを開催してきた。その結果、AO入試、推薦入試、センター試験、個別学力試験など入試方式の多様化によって、(1)学びの内容として関連しないさまざまな入試方式への対応を優先させるために、高等学校教育カリキュラムが分断・切断され、高校教育として身につけるべき学力を十分に形成されないままになっていること、(2)入試問題が、解答構成力・言語表現・言語によるアウトプットを必要としない内容となっているため、試験に「特化」した学力は、大学サイドが求める「学ぶ力」と相関しない状況を生み出していること、(3)高校が「育てたい生徒の学力」と大学が入試選抜によって「求める学力」と大学入学後に求める「学ぶ力」との間の不整合について、両者の情報交流が著しく欠けることが明らかになった。そうした状況を踏まえて、本研究では、入試のどのような点で、高校生の学力を低下させているのか、高校教育と大学教育が接続する入試とはどのようにあるべきかについて提言を試みている。そうした研究成果は、「大学入試問題の分析・批判-入学者選抜方法の改善のために-」と題する冊子として毎年度発行し、高校・大学の入試関係者に配布するとともに、検討会を開催してきた。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2010

すべて 図書 (1件)

  • [図書] 大学入試問題の分析・批判-入学者選抜方法の改革のために-2010

    • 著者名/発表者名
      高大接続研究委員会
    • 総ページ数
      410
    • 出版者
      高大接続研究委員会

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公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

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