本研究は、以下の5点を目的としている。 (1) PISA「読解力」の問題の分析・検討を行い、それに対応しつつ乗り超える「文章吟味力」を核とした読解力に関する小学校→中学校→高等学校の教科内容を系統性に解明する。 (2) 上記の読解力を子どもたちに身につけさせるための教育方法について解明する。 (3) 上記(1) (2) にもとづき「文章吟味力」を核とした読解力を記述力に発展させていくための教育方法について解明する。 (4) 「文章吟味力」を応用しつつメディア・リテラシー教育の教科内容と授業方法について解明する。 平成20年度、上記の(1) (2) 中の特に中学校〜高等学校について、解明を進めた。また、(3) のメディア・リテラシー教育についても、研究を進めた。 1. 平成20年度全国学力・学習調査国語問題の「B問題」の分析・検討を行った。「B問題」は、PISA型「読解力」との関連性が高い。「文章吟味力」にかかわる設問が含まれている。 2. その検討を生かしつつ中高の「文章吟味力」を核とした読解力の教科内容案を作成した。 3. また、その教科内容を子どもたちに身に付けさせるための教材選択、指導方法について、解明を行った。そして、実際に大阪府、千葉県、茨城県、秋田県等の小学校・中学校・高等学校で、文章吟味に関する授業を実践してもらった。その授業の分析・検討を現在進めている。 4. 日本NIE学会と日本新聞教育文化財団との共同プロジェクトと連携しながらメディア・リテラシー教育、NIEの指導方法について、検討を行った。
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