本研究は、若者の職業意識の希薄化と職業能力の低下、フリーターの増加問題に対して、その根本的な解決を「自己実現と社会貢献志向の職業意識と職業能力形成」に求め、それを実践しているフランスの「社会・職業生活」科のカリキュラムと教科書分析を行うことによって、具体的な教材論・教育実践レベルでの問題解決の提案をすることを目的とする。この研究成果は、初等・中等教育におけるキャリア準備・職業生活マネジメント教育プログラムの研究開発と実践に寄与するものである。さらに、フランスの「社会・職業生活」科教育の最新動向と、最近導入された「職場体験」との関連構造を調査研究することによって、日本のキャリア教育に関する各種取り組みを一元化し、職業生活認識力と課題を解決しながら職業生活における持続可能な発達を可能とするマネジメント力(市民生活リテラシー)を確実に身に付けるためのカリキュラム開発を行う。
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