研究課題
本研究の目的は、小・中・高等学校における幾何教育について、小中高の接続を見通して、児童・生徒の「数学的推論能力」の発達の様相と、その育成を重視した指導系統について、理論的・実証的に明らかにするとともに、「数学的推論能力」の育成を重視した幾何教育を実現するための具体的方策に関して提言を行うことである。平成20年度は、主として以下の2点に関して検討した。(1)小中高等学校での図形に関する指導系統を踏まえて、小学校では第1学年での「立体」「色板並べ」、第3学年での「はこの形」、中学校第3学年での「三平方の定理の利用」、そして高等学校第1学年での「チェバの定理」に関する実験授業を一般の小中高校教員もまじえて行い、これらの内容に関する小・中・高生の思考の様相とその異同について把握、分析した。(2)イギリスの国家カリキュラムに関しては、2006年に小学校段階での数学指導の枠組みの修正版が示されたことに始まる新たな動きが現れている。2007年に示された中等学校段階の新たなカリキュラムにおける「数学的推論」に関する指導内容とその扱い方を把握した。
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