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2010 年度 実績報告書

アクション・リサーチによる教科学習のための教員研究プログラムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 19530804
研究機関愛知教育大学

研究代表者

山田 綾  愛知教育大学, 教育学部, 教授 (50174701)

キーワードアクション・リサーチ / 子どもの関係性 / ジェンダー / 教員研修 / 教育実習 / 教員養成
研究概要

スウェーデンのアクション・リサーチ・プロジェクトやアクション・リサーチによる教員研修プログラム,スウェーデンの大学の教育実習プログラムを検討した。他方で,スウェーデンのウメオ大学教育学部・博士課程で試みられていたクリティカル・アクション・リサーチをモデルに,日本の大学院の教育実践的コースの授業において,アクション・リサーチによる研究的教育実習を試み,子どもたちの変容や,実習生と小学校教師へのインタビュー調査から,アクション・リサーチを取り入れることの意義と可能性,条件,課題を明らかにした。なお,研究的教育実習では,小学校教師・教育実習生・大学研究者がクリティカル・アクション・リサーチを実施し,教科と教科外におけるアプローチを考案・実施・評価した。意義としては,(1)子どもを多角的に捉え,問題行動の理由や背景を考えることができる,(2)教育実習でも,子どもや授業の課題を共有し,共同で取り組むことができる,(3)実践の流れ(課題の明確化→アクションの考案・実行→検討→修正)が把握できる,(4)子どもと実践の継続的な変化をみることができる,が教育実習生から挙げられた。小学校教員からは,複数の目で子どものエピソードを集め,分析でき,教室が開かれた空間になる点が挙げられた。特に,マイノリティの子どもが生き易くなる傾向がみられた。これらの点は,子どもの要求や課題をより反映させた授業や活動の実現に結びついた。以上の点は,関係性のトラブルを抱えやすい現代の子どもの実態を踏まえると,教員研修と教育実習において重要であるといえる。実施条件としては,(1)短期集中的な教育実習ではなく,週1日の長期の実習が必要であり,カリキュラムの工夫が必要である,(2)カンファレンス時間の確保,(3)カンファレンスと参観に大学研究者も参加する。特に,(2)と(3)は,初期の段階において重要であり,どのように体制をつくるかが課題になる。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2011 2010

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] アクション・リサーチによる学びと関係性再構築の試み-子どもの葛藤に応答する「家族・社会・ジェンダーの学び」(家庭科)-2011

    • 著者名/発表者名
      山田綾, 伊藤英理奈, 曽我恵美
    • 雑誌名

      愛知教育大学研究報告

      巻: 60 ページ: 205-214

  • [雑誌論文] 『変容する家族』における子どもの生活現実と教育方法学2010

    • 著者名/発表者名
      山田綾
    • 雑誌名

      日本教育方法学会『教育方法学研究』図書文化社

      巻: 第39集 ページ: 39-52

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公開日: 2012-07-19  

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