研究概要 |
本研究は,小学校高学年の図画工作科および中学校の美術科などの普通教育の課程における正課の授業において,3Dアニメーションの制作を教材として広く実施可能とするための基礎研究である。その方法として,PBLチュートリアルに着目し,それを実現するために,指導を受けた経験のある上級生などをチュータとすることを想定し,いわゆる学習者どうしのピア・サポート的なチューティングの導入を目指すことがその具体的な目的である。その目的に沿って,本年度は,以下を実施した。 ・10名の中学生を対象者としたピア・サポートの援用による授業形式の3DCG表現学習活動を実施し,その活動の履歴情報から,その指導法としての有効性を検証した。 ・これまでの一連の議論を総合的に考察することで,通常の学校教育現場を想定した3DCG表現指導法のプロトタイプを示した。 これらの内容は,途中経過として,美術教育学(美術科教育学会誌)第31号に論文として投稿し掲載された。また,せんだいメディアテーク(宮城教育大学運営)で開催された第32回美術科教育学会全国大会にて,平成22年3月27に口頭にて発表した。 この三年間の研究成果を主に学会誌に投稿した論文内容の統合したものとして,研究成果報告書を作成した。これをPDFファイルにし,付属の動画データを同梱したものをCD-ROMとして400枚余りプレスした。そのうちの約300枚を金沢大学にて3月25-26日に開催された第29回美術科教育学会全国大会にて参加者に配布した。
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