本研究は、わが国の家庭科の抱える根本問題である「家庭科の本質」とそれを達成するための「カリキュラム編成論」を明らかにするために、1980年代以降、若者の学力低下問題を克服するために行われた米国教育改革の結果、誕生した家庭科のNatonal Standardsと、それに基づいて開発された各州の多様なCurrirulum Standardsの収集と分祈を通して、教科としての家庭科を構築するための教科論とそれを具現化するカリキュラム編成論を探求することを目的とする。 研究初年度である本年は、先行研究を通して米国家庭科Natonal Standardsの作成の経緯、完成の背景、それをめぐる論争を把握すると共に、家庭科Natonal Standardsの分析を行ったが、予定であった教科論・カリキュラム編成論を解明するところまでは至らなかった。 また、米国各州で開発されている家庭科のCurrirulum Standardsの調査・収集を行ったが、全州を網羅できていない。 来年度は、本年度の研究を継続して行うと共に米国家庭科Natonal Standardsの教科論・カリキュラム編成論を学会で報告していきたいと考えている。
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