研究概要 |
本研究は、スタディ・スキルズを、思考のスキル、表現スキル、自己評価のスキルと定義し、大学の初年次学生を対象とした議論を用いた授業、PBLテュートリアル(Problem-based Leaning tutorial,以下PBLテュートリアル)の過程で、どのようにスタディ・スキルズを習得するか、また、その過程のテュータの役割を明らかにすることを目的にした実証研究である。結果、スタディ・スキルズは、以下の3段階を経て段階的に習得されることを明らかにした。1)新たな学習方法に戸惑いつつ大学でのスキルを知る段階。2)スキルを使って議論し、スキルを自己評価し、スキルの効果を体験する段階3)学生自ら議論内容が吟味でき、議論内容の再構築ができ、スキル習得の成果と課題が評価できる段階。この過程におけるテュータの役割は、初期の段階で学生の外化を支援し思考、表現スキルの足場づくりを行い、スキルの自己評価の吟味を支援することであった。
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