研究課題/領域番号 |
19530836
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
野村 明美 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (10290040)
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研究分担者 |
塚本 尚子 横浜市立大学, 医学部, 准教授 (40283072)
青木 昭子 横浜市立大学, 附属病院, 准教授 (80315811)
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キーワード | 子供 / セルフケア / セルフケア育成 / 教材開発 / 認識とセルフケア行動 |
研究概要 |
本研究の目的は、子どもが一生涯を健やかに過ごすために、子どもの成長過程におけるセルフケア能力育成プログラムと教材開発を行い、実用化することである。本年度は、学童の健康観およびセルフケア行動の理由について分析し、それを生かして訪問授業と学童期のセルフケア能力育成プログラムの開発を中心に実施した。セルフケアの一環として実施した研究についての概要は以下の通りである。 【方法】公立小学校6年生90名を対象に、質問紙調査を実施した。健康観は、「健康をどのようなものだと思いますか」という問いを作り自内記述とした。日常生活行動は、食事、排泄、運動、衛生行動の11項目について、実施の有無、理由について自由記述とした。 【結果】健康観の記述内容146項目を分類した。「元気なこと」「病気にならないこと」という状態で健康を捉える記述は40.6%であった。「遊べること」など行為として健康を捉えている記述は29%であった。「毎日楽しい」といった精神面を健康と捉えている記述が5%、「大切なもの」「幸せなこと」など健康を客観的、概念的なものとして捉えている記述が4%であった。日常生活行動の理由については、『好き嫌いせず何でも食べる』の理由は、「体のバランスや健康のため」(30%)、『決まった時間にトイレにいく』の理由は、「健康のため」(5%)「習慣」、「行きたくなるから」、行かない理由は「出ないから」が12%だった。今回の結果から健康感が発達するにつれて、「寒いから服を着る」といった習慣化されたセルフケア行動の理由から「健康管理のためには寒暖に対応した服装が必要」といった認識を伴うセルフケア行動へと変化する様相が分かった。成果を生かして教材を作成した。
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