(1)最終年度の全体の研究、幼稚園(保育所を含む)部会と小学校部会それぞれの研究内容、及び、最終報告書の内容を確認する。 (2)幼稚園部会の取り組み (1)2年次にも取り組んできた保育園・幼稚園児(3歳・4歳・5歳)が、「絵本」の中のどのようなことばにつまずくか、その実態を整理する作業を行った。 (2)小学校低学年の国語教科書所収の童話の中のどのようなことばにつまずくか、それぞれ、その実態をデータベース化するとともに、つまずき方の類型化を図る。小学校低学年で使われている絵本(9冊)を取り上げ、その絵本のなかの3・4・5歳児(幼稚園児・保育園児)が難しいと感じていると考えられる語彙を抽出して、その難易度を3段階に分けてデータ・ベース化した。この、幼稚園・保育園の3・4・5歳児の実態調査の結果は、小学校で同じ絵本を教材として学習指導を展開するときの参考資料としても生かすことができる。 (3)小学校部会 (1)2年次までに取り組んできた、小学校の国語・算数・社会・理科の教科書における児童の《つまずくことば》のデータベース化を完成する作業をした。 (2)国語・算数・社会・理科の教科書のつまずくことばを3段階に分けて、グレード化しで一覧表にまとめ、つまずきの類型を整理した。 (3)国語・算数・社会・理科の教科書のつまずくことばを類型化するとともに、1つの単元を取り上げて、その単元のつまずくことばを明らかにした上で、それらのつまずきをどのような原理に立って指導するとよいか、仮説を立てて、実際に国語と社会科で、そのつまずきの類型に応じた指導を展開してもらった、まだ、全教科の実践が揃っていない段階である。3年間の研究期間は終了したが、平成22年度も実践研究を継続し、報告書にまとめる予定である。
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