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2008 年度 実績報告書

二十一世紀の漢文教育テキスト作成〜長崎から世界へ

研究課題

研究課題/領域番号 19530848
研究機関活水女子大学

研究代表者

荒木 龍太郎  活水女子大学, 文学部, 教授 (90124164)

研究分担者 石井 望  長崎純心大学, 人文学部, 講師 (50341558)
岡村 真寿美  福岡大学, 人文学部, 非常勤講師 (00284456)
キーワード漢文 / 長崎 / 漢字文化圏 / 洋学史 / 国語教育 / 古典 / 中国文学 / 中国思想
研究概要

高校の漢文教育活性化のための教材集作成という本研究目的に沿って、昨年度に継続して平易で尚且つ東アジア文明に関わる漢文を蒐集した。そして教科書掲載傾向の分析を加えて、中間報告を九州中国学会で行った。そこで出された意見(長崎の「地域」を軸にして焦点を絞る。高校生の実力を考慮して難解さを払拭することなど。)を参考にして更に資料の蒐集を行った。
例えば西道仙の「シーボルト伝」、黄宗義の「日本乞師記」(長崎求援始末)、汪鵬の「袖海編」(踏み絵)、王韜「扶桑游記」(長崎の世相)、渡辺庫輔「投化唐人墓碑録」(長崎通事から出た明治の外務官僚の伝)、盧千里の「長崎先民伝」、大槻磐溪「西遊紀程・瓊浦筆語」等に加え、長崎の儒者楠本碩水の「碩水先生日記」、明治の長崎の漢文学の状況を示す足立清三の自伝の「燈雨篇」、キリスト教の受容形態を示す「活水起源」、明治期に多方面で活躍した長崎の漢学者西道仙の「嘉良壽美記」、長崎大学医学部の前身を記した王景禧の「日游筆記」、長崎の世相を記した定樸の「東遊日記」、長崎で英語を学んだ井上哲治郎と呉汝綸の筆談「東遊叢録」、琉球の正月風景を記した「中山傳信録」などを加えた。また高校生の関心を考慮して、男女平等を説いた李卓吾の「答以女人学道為見短書」、朱舜水が記した海賊や幽霊の話、中国の羽衣伝説の「捜神記」、七夕説話の「天中記」、江戸時代の唐通事の小笠原島発見の史実「長崎先民伝」などを追加した。
以上の資料について、選択範囲の難易度、注釈の程度、訓読、現代語訳の必要度など、高校教員の意見・評価を参考にし、実際の教育の現場で使用できるように内容を削除補正し、刊行を目指して底本の作成作業に着手した。平成21年の五月より九月にかけて長崎県下高校教員の協力により評価分類を行ない、教科書にふさわしいものを精選して注解をつけて今秋出版する計画である。

  • 研究成果

    (7件)

すべて 2009 2008

すべて 雑誌論文 (5件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 二十一世紀の漢文教育テキスト作成-長崎から世界ヘ-の中間報告2009

    • 著者名/発表者名
      荒木龍太郎
    • 雑誌名

      活水日文 第50号

      ページ: 41-69

  • [雑誌論文] 漢文教育テキスト素材選定の試案2009

    • 著者名/発表者名
      荒木龍太郎
    • 雑誌名

      活水論集 第52集

      ページ: 13-33

  • [雑誌論文] 活用語尾「ゐ」「ゑ」限定的復舊の提案2009

    • 著者名/発表者名
      石井望
    • 雑誌名

      かなづかひ 第6巻

      ページ: 8-10

  • [雑誌論文] 幕末維新期的日本陽明学2008

    • 著者名/発表者名
      荒木龍太郎
    • 雑誌名

      『王陽明的世界』所収(浙江省古籍出版社)

      ページ: 519-527

  • [雑誌論文] 朱舜水和明末思想2008

    • 著者名/発表者名
      荒木龍太郎
    • 雑誌名

      中日朱舜水学研討会論文集

      ページ: 115-124

  • [学会発表] 朱舜水和明末思想2008

    • 著者名/発表者名
      荒木龍太郎
    • 学会等名
      中日朱舜水学研討会
    • 発表場所
      浙江省余姚
    • 年月日
      2008-11-21
  • [学会発表] 二十一世紀の漢文教育テキスト作成-長崎から世界ヘ-の中間報告2008

    • 著者名/発表者名
      荒木龍太郎, 石井望, 岡村真寿美
    • 学会等名
      九州中国学会
    • 発表場所
      佐賀大学
    • 年月日
      2008-05-11

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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