科学技術立国をめざす我が国では、科学技術の発展を支える理数教育の充実への期待とともに、科学技術と社会との新しい関係を構築しうる市民性の育成が求められている。この社会的要請を踏まえ、本研究では、科学技術時代における倫理を育成するカリキュラムを「市民性教育」の課題として位置づけ、理科や数学・情報教育と道徳・特別活動や総合的な時間などの教科外学習との連携に焦点をあて、教材や指導方法を検討することによって、科学技術時代における市民性を育成する学校カリキュラムの開発の方策を確立することをめざした。 研究成果は以下の通りである。 1.科学技術リテラシーや科学技術コミュニケーションへの社会的関心をふまえ、科学技術倫理を育成する市民性教育の課題を明らかにした。 2.新学習指導要領における理数教育の改善を踏まえ、理数教育と道徳教育をつなぐカリキュラムの在り方を検討した。 3.先進的な実践事例を収集・分析し、科学技術倫理を育成するカリキュラムや授業を構想し、提案した。 4.以上の研究成果を報告書にまとめて刊行した。
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