• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2009 年度 実績報告書

聴覚処理障害児のスクリーニングおよび評価方法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 19530858
研究機関筑波大学

研究代表者

原島 恒夫  筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 准教授 (70262219)

キーワード聴覚処理障害 / スクリーニング / ADHD / PDD
研究概要

平成21年度は、以下の研究を行った。
1.研究協力者である児玉、加藤が聴覚的な問題を抱えている事例(22名)に対しておこなったAP音響心理検査(試作版)の適用結果についての検討をおこなった。その結果、発達障害とされている児の中で聞こえに困難さを持つ児の多くに聴覚情報処理検査において異常が認められ、聴覚情報処理という側面からのアプローチが有効であった(児玉・加藤・小渕・原島)。
2.聴覚処理検査用音声の発話サンプルにおいて、両耳分離聴検査等の音声素材として適正なラウドネスバランスを調整するための方法論的検討をおこなった。その結果、適正なラウドネスバランスを決定するためにRMS値を利用することの有効性が示唆された(原島・小渕)。
3.研究協力者である八田および研究代表者である原島、連携研究者である小渕が、聴覚処理評価法の一つであるGap検査用プログラムとして、被検査児の能力に応じて検査の難易度が自動的に調整されるup-down法による適応型検査プログラムについて、被検児の集中力を考慮し、短時間で終えることのできるように改良を加えた。その結果、従来に比べ、短時間でしかも疲労が少ない検査方法に改善することができた(八田・原島・小渕)。
4.電気生理学的聴覚処理検査として聴性中間潜時反応および事象関連電位P300を聴覚的問題をもつ成人に対しておこない、注意、覚醒水準、記憶と聴覚処理の関係について検討した。その結果、P300においては、対象の注意、覚醒水準、記憶能力が聴覚処理に影響を及ぼすことが示唆され、これらの心理学的検査結果との突き合わせの重要性が明らかとなった(原島・小渕)。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2009

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] 発達障害児に対する聴覚情報処理という側面からのアプローチ2009

    • 著者名/発表者名
      児玉良一
    • 雑誌名

      ろう教育科学 51

      ページ: 131-148

    • 査読あり
  • [学会発表] 機能性難聴と診断された小児における聴覚情報処理2009

    • 著者名/発表者名
      小渕千絵
    • 学会等名
      日本特殊教育学会
    • 発表場所
      宇都宮大学
    • 年月日
      2009-09-21
  • [学会発表] 「きこえ」の困難チェックリストの作成2009

    • 著者名/発表者名
      小川征利
    • 学会等名
      日本特殊教育学会
    • 発表場所
      宇都宮大学
    • 年月日
      2009-09-20
  • [学会発表] 聴覚処理障害(Auditory processing disorders ; APD)へのアプローチ4-きこえの困難チェックリストの作成と音響心理検査に関する基礎研究-2009

    • 著者名/発表者名
      原島恒夫
    • 学会等名
      日本特殊教育学会
    • 発表場所
      宇都宮大学
    • 年月日
      2009-09-19

URL: 

公開日: 2011-06-16   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi