大学の資源を活用した養護学校高等部の現場実習のあり方に関する検討として、本年度は主として以下の4点について実施しだ。 1)一昨年度に大学内の生協食堂での現場実習を支援し、平成19年4月から職員として採用された事例について、2年目の作業内容の広がりや職場の同僚・一般学生との係わりについて、フォローアップを継続した。 2)障害児教育専攻の学部生が、大学内で社会福祉法人が運営しているレストランで聾重複障害者の現場実習の支援を行い、その経過について、主としてコミュニケーションの視点から分析を行った。障害児教育を専門とする教員と相談しつつ学生が支援をすることで、現場実習の成果が挙がり、レストランの従業員(健常者、障害者)とのコミュニケーションにも広がりがみられるようになった。 3)大学の障害者雇用推進室が環境整美隊として雇用した附属特別支援学校高等部卒業生について、シュレッダー作業の可能性を検討し、雨天時の作業種目として十分成り立ち得ることを確認した。 4)一般就労に求められる作業能力等について、検査器具を購入して附属特別支援学校の生徒への適用可能性を検討し、平成21年度に試験的に一部を適用することにした。 その他の活動として、上記の事例検討や他県での取り組みなどの情報交換を中心とした関係者によるミーティングを月1回開催した。
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