本研究は、不登校や発達障害などの学校不適応児への支援システム、特に学校支援を中心に検討することを目的としている。3年次計画の2年目にあたる平成20年度は、主に以下の3点に取り組んだ。 1.教育相談支援事例のデータベースのコンテンツの充実と、効果的な利用方法について検討するために、関東地域961校を対象とした中学校における不登校・発達障害の生徒の傾向と支援の現状についての実態を質問紙により調査した。 2.学校における不適応児童への教育支援プログラムのデータベースコンテンツの充実を図るため、「児童の感情表現を豊かにする教育プログラム」と「ソーシャルスキル教育におけるアセスメント」に関する研究を行った。 3.インターネットを利用した学習支援用コンテンツの充実を図るため、これまでに蓄積してきた各種の学習支援ソフトをインターネット上で「子ども・保護者・教師のIネット支援プログラム」として試験的な提供を開始した。現在提供中のソフトは、「マウス遊び」、「聴覚認知支援」、「ソーシャルスキルトレーニング」、「文章理解支援」、「読字・読解支援」、「指文字学習支援」の6種類である。
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