研究代表者は1997年度に私立養護学校7校の高等部専攻科を訪問調査し、教育課程及び教育の特色を明らかにした。研究初年度は、それから10年後の2007年度における教育課程の特色を明らかにすることに力点を置いた。具体的には、私立養護学校7校、国立養護学校1校、NPO法人立学園1校、専修学校1校、私立高等学校1校、計11校の専攻科の教育課程を明らかにした。その内、9校は一堂に会するフォーラムを開催し連携・交流を深めた。また、参加できなかった2校へは訪問調査を実施した。その結果、10年前の知的障害を主対象とした専攻科から、新たに発達障害を含む専攻科が発足し、教育課程も多様になっていた。養護学校専攻科には学習指導要領がなく、11校と少数であるにもかかわらず、個々に教育課程を異にしており一様ではなかった。とは言え、本科と専攻科との関係で類型化すれば、「全員進学=一貫型」「大多数進学=希望者全員進学型」「一部進学型」「途中転入受入れ型」である。内容的には、「職業教育重視型(技術教育を含む)」「生活教育重視型」「教養教育重視型」などに類化できた。
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