鳥取大学附属特別支援学校の高等部専攻科における授業づくりを2006〜08年度の3年間にわたり協力する中で、青年期らしい授業の在り方を以下の5点に整理した。1.青年期らしい教育内容=市販されている「社会生活力プログラム」の5部門25モジュールを参考に社会参加に必要なトータルな教育内容を設定した/2.青年期らしい領域(名)=「大人になる」「社会参加する」という誇らしい響きをもった名称として「くらし」「労働」「余暇」「教養」「研究ゼミ」の5領域とした。「研究ゼミ」は専攻科の目的規定「研究を指導する」 (学校教育法58条)との関連でも重要である/3.青年期らしい題材=例えば「教養」の領域では「食生活、新聞、金銭管理、性教育、選挙、年金、法律、福祉制度、歴史、俳句」などを選定した/4.(4)青年期らしいタイトル(名)=青年期の自尊心を踏まえて例えば「専攻科生は子ども?それとも大人?」「住みたい家で快適に暮らそう!」といった単元名を付けた/5.青年期らしい授業の構成と展開=青年期の「(七転び八起きの)自分づくり」を支援する意図から自ら主体的に挑戦する「自己運動サイクル」の構築をベースとした。一方、各学校園への訪問による進路及び移行支援の調査に関しては予定より進行が遅れており、残された2校を早急に訪ねた上で2009年度に入ってから全体まとめを行うこととした。
|