研究概要 |
本研究では保育者(保育士や幼稚園教諭)が行う児童虐待対応のプロセスを詳細に検討し,対応のプロセス・モデルを策定し,それに合わせた「虐待対応包括プログラム」を開発した。プログラムの効果検証に先立ち,保育者用児童虐待防止自己効力感尺度,プログラム内容に関する理解到達度自己評価尺度を作成した。プログラムの効果検証は,事前/事後テスト・デザインを用いて,試作版2,試作版3,試作版3(改訂版)と3回実施した。その結果,試作版3(改訂版)において,虐待防止活動の不安(呼応性不安と予期不安)の低減と自己効力感と知識テスト得点の向上により,そのプログラムの有効性が示された。またその効果をもたらした要因は,親子ケアに関する理解到達度の程度だった。
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