昨年度得られた結果を元に、p=3の場合で、散在型単純群J4の分解定数を部分的に決定した。この研究成果は、9月に開かれた第41回環論および表現論シンポジウムで発表され、平成20年度末に報告集として公開された。同時に、Journal of Algebraに投稿して、出版されている。更に、p=11の場合について、主ブロックの射影指標の計算を進めた。計算結果は、3月に千葉大学で行われた有限群の表現論に関する研究集会で報告された。今回の結果でも、計算機による射影表現の指標計算が大変重要であり、これらを代数解析ソフトウェアGAP上の実行ソフトとして、開発したプログラムにより、計算している。上記以外でも、8月に盛岡市で行われた代数学シンポジウムや9月に東京大学で行われた日本数学会で関連する研究者と活発な意見交換をすることができた。連携研究者の宮本氏からは、置換群の計算アルゴリズムについての研究を進めていただき、その研究結果は、平成20年度に論文として出版された。
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