研究課題/領域番号 |
19540016
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
吉原 久夫 新潟大学, 自然科学系, 教授 (60114807)
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研究分担者 |
今野 一宏 大阪大学, 理学研究科, 教授 (10186869)
徳永 浩雄 首都大学東京, 理工学研究科, 教授 (30211395)
高田 敏恵 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (40253398)
小島 秀雄 新潟大学, 自然科学系, 准教授 (90332824)
関川 浩永 新潟大学, 自然科学系, 教授 (60018661)
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キーワード | ガロワ埋め込み / ガロワ群 / モノドロミー群 / Galois closure surface / K3曲面 / very ample diviosr / 分岐因子 / ガロワ被覆 |
研究概要 |
SをK3曲面として、very ample divisor Dによる埋め込みfを考え、f(S)はP^nに入っているとする。このとき、射影f(S)→P^2がガロワ被覆になるとき、ガロワ群Gの構造やSの構造などを研究した。まずP^2上で分岐する因子Bの既約成分は非特異であり、またBの成分の次数と分岐指数の間に簡単な等式が成り立つことを示した。そのあとでGの考察をした。Gの構造がまったく一般だと困難なので、まず可換のとき考察した。成果は以下の通りである: 1.巡回群になるのは位数が4か6のときであり、巡回群でない可換群となるのは、位数2の巡回群の3個の直積のときである。 2.もっとも一般的な場合であるSのピカール数が1のときはガロワ埋め込みをもたない。なお、Gが非可換群で位数が小さいときは、ある種の有理曲面のガロワ閉包曲面として得られることも判明した、実際に 3.Sが(2,3)-complete intersectionでガロワ直線をもつとする。このときガロワ群が非可換なら、SはP^3内の3次超曲面のGalois closure surfaceとして得られる。なお、同様なことは(2,2,2)-complete intersectionのときも言える。 実はこれらと同様な結果は空間曲線のときにも成立している、それは報告者の以前の結果である、したがって曲線の結果が曲面のときにも非常に役立つこともわかった。ただし、Gが非可換のときは一般的にはまだ成果はない。今後研究する予定である。
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