研究分担者 |
三木 敬 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 准教授 (40212229)
永友 清和 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 准教授 (90172543)
大山 陽介 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 准教授 (10221839)
川中 宣明 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (10028219)
伊達 悦朗 大阪大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (00107062)
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研究概要 |
約2年前に山根宏之はIstvan Heckenberger(独国ミユンヘン大学)と共同でコクセター亜群(コクセター半群)を導入し、それが松本の定理を満たすこと、特に半群として可解語問題をもつ事を示していた。最近の物理に於けるスーパー・ストリング理論のAdS/CFT対応の研究の中でD(2,1;x)型アフィン量子スーパー代数Uq,xのx→-1に極限をとって得られるホップ代数(又はその類似)が重要な役割を果たすのではと言われている。山根宏之はIstvan Heckenbergerと物理学者のFabian Spill(英国王立コレッジ)、Alessandro Torrielli(米国マサチユーセッツ工科大学)と共同でUq,xのドリンフエルド・第2リアリゼーションを与えた。この事はUq,xの上に対応するコクセター亜群のブレイド亜群の作用を用いてルスティックーベックの手法を用いて行われた。今後の課題はUq,xのPBW基底や普遍R行列を与える事であり、さらにx→-1の極限によって数学的に厳密な意味でどのようなホップ代数が現れるかや普遍R行列がどのように変化するかを調べる事である。尚、Uq,xのドリンフエルド・第1リアリゼーションに現れるセール型の関係式は山根宏之によりすでに与えられている。 三木敬は、W_<1+∞>代数の(q,Y)アナログを導入し,その既約な準有限最高ウエイト表現,既約な準有限最高ウエイト表現のテンソル積に作用するR行列,及び,W_<1+∞>代数の(q,Y)アナログとq変形されたW代数との関係を調べた。 大山陽介は合流超幾何方程式からの有理変換を用いて、パンルヴエ第1から第5方程式の有理解を構成した。また大山陽介は金子和雄と共同で原点の回りで解析的な第5パンルヴエ方程式の解が3つ存在することを示し、対応する線型方程式のモノドロミデータを決定した。
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