研究課題/領域番号 |
19540036
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
田口 雄一郎 九州大学, 大学院・数理学研究院, 准教授 (90231399)
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研究分担者 |
斎藤 毅 東京大学, 大学院・数理科学研究科, 教授 (70201506)
平田 典子 (河野 典子) 日本大学, 理工学部, 教授 (90215195)
森下 昌紀 九州大学, 大学院・数理学研究院, 教授 (40242515)
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キーワード | ガロア表現 / 有限性 / 分岐理論 |
研究概要 |
ガロア表現のモジュライについての、最初の基本的論文をプレプリントとして纏め、専門家に配布した。その内容の一部は、2007年6月に東京大学で行われた国際研究集会「P-adic method and its applications in arithmetic geometry」に於いて発表した。この論文の内容は今後の発展の基礎となるものであり、大変重要である。先ず第一に、かなり一般の非可換位相環R(所謂f-pro-A環)に対し、その表現(次元nは固定する)のモジュライ概型を構成した。R「が適当な条件を満たすときはこのモジュライ概型が有限型である事も証明した。応用として、Fontaine-Mazurの幾何学的表現についての有限性予想の三つの版(a)、(b)、(c)が、mod p有限性の仮定の下で、同値である事が証明出来た。 この研究に密接に関係する仕事として、平之内俊郎氏との共同研究により、頂切離散付値環の拡大の圏についての一定の結果を得た(これは一応プレプリントを書いたが、未だ不十分なので、更に補足して、近いうちに出版したい)。 二次体の二次元ガロア表現であってある種の条件を満たすもののモジュライ空間の中で、標数2の有理点の非存在をH.Moon氏と共同で証明した。これは、有理数体の場合には昨年一般に証明された「Serreの保型性予想」の二次体の場合への一般化の証明の最初のステップとなるべき重要な結果である。この結果は2008年1月に大田(韓国)で行われた国際研究集会「East Asia Number Theory Conference」に於いて発表された。
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