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2008 年度 実績報告書

一般斜交群の保型L函数の研究

研究課題

研究課題/領域番号 19540046
研究機関大阪市立大学

研究代表者

古澤 昌秋  大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50294525)

キーワード相対跡公式 / 保型エル函数 / ジーゲル保型形式 / エル函数の特殊値
研究概要

4×4の一般斜交群GSp(4)に付随したスピノルL函数について,その特殊値についての考察を進めることを目標として研究を行った。具体的には、函数等式の中心における特殊値の明示公式を相対跡公式によって証明することを目標とするプロジェクトを、JSPS外国人特別研究員として大阪市立大学に滞在中のKimball Martinとの共同研究によって行った。相対跡公式の一方として、NovodvorskyによるGSp(4)×GL(2)の次数8のオイラー積によって定まるL函数の積分表示を用いて特殊値を取り出し、もう一方のベッセル周期の2乗と比較する、以前に考察していた二つの相対跡公式と異なる、新しい相対跡公式が成立するかどうかについて考察した。ヘッケ環の単位元に関する基本補題の証明に成功し、これに関する論文を完成した。その後、ヘッケ環の一般の元に基本補題を拡張する問題を考察した。その考察においては、マクドナルド多項式の理論を用いて、軌道積分をヘッケ環の単位元の退化した軌道積分の線形結合で表すことに成功した。対応する局所2次拡大がinertな揚合については、無事に基本補題を拡張することができた。その後は、局所2次拡大がsplitな場合についての計算を継続し、この場合にも基本補題を拡張することを目指している。また、ヘッケ環全体への拡張の次には、局所軌道積分の抽象的なマッチングを証明しなければならないが、その予備的な考察として、GL(2)の場合の対応する相対跡公式についての考察も開始した。一般的に跡公式の基本補題の証明は、非自明な問題であり、当該年度の研究成果は、考察する問題に対して、重要な貢献をしたと確信する。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2008

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] New relative trace formula for the central critical values of the spinor L-functions for GSp(4) (joint work with Kimball Martin)2008

    • 著者名/発表者名
      Furusawa, Masaaki
    • 雑誌名

      Proceedings of the National Institute of Mathematical Sciences 3

      ページ: 141-152

  • [学会発表] New relative trace formula for the central critical values of the spinor L-functions for GSp(4) (joint work with Kimball Martin. )2008

    • 著者名/発表者名
      Furusawa, Masaaki
    • 学会等名
      International symposium on automorphic forms, L-functions, and Shimura varieties
    • 発表場所
      Inha University, Incheon, KOREA
    • 年月日
      2008-11-27

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公開日: 2010-06-11   更新日: 2016-04-21  

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