本研究では、多項式環に対称群を作用させたとき、不変イデアルによる商環に対して、ワイルの相互法則が有効に適用出来ることを明らかにした。その過程で、対称群のヤング部分群による多項式の余不変式環が強いレフシェッツ性を有することを証明した。 主な成果は次の通りである。(1)「高次ヘシアン」という概念を導入することによって、一次式がレフシェッツ元である為の必要十分条件を与えた。(2)対称群のヤング部分群による余不変式環が強いレフシェッツ性を有することに証明を与えた。(3)多項式環のDifferential加群の外積代数に対称群を作用させたときの既約分解をもとめた。(4)3変数巾和多項式が正則列になるための条件を予想し、その部分的な場合を証明した。
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