研究概要 |
19年度,20年度に引き続き,Kaehler多様体の実超曲面に導入されるCR構造の研究を行った.Riemann多様体の実超曲面として導入されるRiemann構造とCR Weyl構造との関係を研究することが目的である.CR-Weyl接続は横断的直線バンドルを定め,逆に横断的直線バンドルに対し,CR-Weyl接続がある曲率形式の条件の下で定まる.実超曲面上の余次元1の分布に垂直な直線バンドルに対し,もっとも適切なCR-Weyl接続を求めること目標にした.付随する直線バンドルの接続の曲率形式がエルミート型のものと反エルミート型のものが考えられるが,反エルミート型が適切なものであることが分かった.これは田中-Webster接続と同様な性質である.このCR-Weyl接続の存在は超曲面をある程度制限するが,この性質を持つ超曲面がどのようなものであるかを研究中である. さらに,田中-Webster接続において用いられる横断的直線バンドルは,超曲面の第二基本形式を用いて記述できる事がわかった.これにより,田中-Webster接続を第二基本形式で述べる事ができると予想され,これを現在研究中である. 以上が本年度得た結果である.
|