研究課題/領域番号 |
19540085
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研究機関 | 島根大学 |
研究代表者 |
横井 勝弥 島根大学, 総合理工学部, 教授 (90240184)
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研究分担者 |
保坂 哲也 宇都宮大学, 教育学部, 准教授 (50344908)
木村 真琴 島根大学, 総合理工学部, 教授 (30186332)
服部 泰直 島根大学, 総合理工学部, 教授 (20144553)
古用 哲夫 島根大学, 総合理工学部, 教授 (40039128)
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キーワード | 位相力学系 / 鎖回帰性 / 周期点 / 理想境界 / アトラクター / コンパクト距離空間 |
研究概要 |
理想境界における群作用の力学的構造の研究という観点の応用を念頭におき、特に離散力学系における鎖回帰性についての研究をおこなった。 力学系の研究において、周期的ではないがもとの位置のそばにもどる挙動をする点たちにしばしば遭遇する。そのような回帰性を持つもののひとつとして、鎖回帰性というものが、Conleyにより導入された。周期点の集合Pは鎖回帰性を持つ点の集合CRに含まれ、逆は一般に成立しない。BlockとFrankeは区間上の力学系においてPが閉集合であれば、P=CRとなることや円周上の力学系においてP=CRとなる必要かつ十分条件を与えた。 今年度は、 1(横井).コンパクト距離空間上の力学系において、アトラクターで制限した力学系における鎖回帰性は,アトラクターの十分小さい閉近傍で制限した力学系の鎖回帰性と一致することを示した。 2(横井).コンパクト距離空間上の力学系において、P=CRとなる必要かつ十分条件を得た。 3(横井).周期点の集合Pが稠密となるようなグラフG上の写像の構造は、Gの互いに内点を共有しない特別な部分グラフの列が存在して、その部分グラフ上では一定の回数の合成により、不変かつ位相混合的な写像となり、その他の部分では恒等写像となるという構造定理を示した。 4(服部).距離空間における小超限コンパクトネス次数は上限が存在しないことを示した。
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